MOVIE MOVIE 記事
2016.10.6

buonoなオトコ達の物語 #1松下編

松下は20代のうちから起業をし、都内でITベンチャーの代表としてバリバリ働くオトコ。若い頃は見向きもしてくれなかった取引先も、寝る間を惜しんで身体に鞭を打ち続けた十数年で信頼を獲得し、業績も好調に推移している。今では若手起業家ネットワークの中でそこそこ発言できる立ち位置にまでなっていた。遊びも仕事も全力、欲しいものも確実に手に入れてきた松下が、目下興味を持っているのは料理というスキルだ。

それというのも、周囲の起業家仲間たちだけでなく、SNSで繋がっている人間が趣味領域で料理をしているという実感があったからだ。モノ好きな松下は新しい調理家電へのアンテナは鋭く、その度に買って調理をしていたりしたが、周りはどうももう一歩進んでいるし、SNSで見かける料理写真はまるで店のような仕上がりだ。そして、そんな彼らがなんだか知的にさえ見え、政治や経済のことを小難しく語るよりも、よほど格好良く映った。これからは、知性や品性の装備品として料理を身に付ける時代なのかもしれない、そう思った。

定期的に酒を飲みながら情報交換をしている料理好きで知られる高木との会話で、最近『buono』という単語を聞くようになった。聞けば、料理を楽しむ紳士のための雑誌の名前で、そのWEBサイトを巡回するのが日課になっているという。料理に関して、今一歩行き詰まりを感じていた松下は、そんなのがあるのか、と思いながら高木のスマホを手に取る。そこには、食や料理に関する最新情報やテクニック、ちょっとした読み物までが溢れていた。読み進めるごとに、松下は腹の底から沸々と湧きおこる料理への熱を感じ、気が付けば、顔に笑みを浮かべていた。高木から、なんだニヤけて気持ち悪いな、なんて言われても耳に入らなかった。
“それが、buonoとの出会い。”

buono 最新号

最新号
buono Vol.5

¥980 (税込)
2017.04.06

詳細はこちら