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2016.9.29

各界が注目!至極の創作料理と醸造酒が織りなす新たなマリアージュ

酒と合わせて完成する、カクテル感覚の“クスモト料理”

ロイヤルコペンハーゲンの器を開けると、中には艶やかな紫のスープ。白身魚のキンキとのコントラストが美しく、金時草、焼き松茸と共に頂くと、まろやかな苦みとほのかな塩味、ジューシーな旨味が重なり合い、さらに日本酒「志太泉 ラデオ正宗」の旨味が加わった時、得も言われぬ恍惚感を覚える。

『カモシヤクスモト』――。大阪・福島のこの店が、いま各界の美食家から熱い視線を浴びている。スペシャリテは、ノンカテゴライズな〝クスモト料理〞としか表現できない独創性に溢れているが、オーナーシェフの楠本則幸氏は、驚くことに独学で料理を覚えたという。

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神戸で生まれ、20歳の時に上阪した楠本氏。梅田の老舗『いそむら』でバーテンダーとして研鑽を積んだのち、知る人ぞ知る個人店での酒のプロデュースを経て料理に開眼した。
「生産者に会い、日本や世界の専門店を食べ歩き、各地のワイナリーや造り酒屋でお手伝いさせていただいたことも」
3年かけて食材や料理への造詣を深め、9年前、念願だった醸造酒レストランをオープンさせた。供される料理は、毎月テーマが異なる約10皿の創作コース。その献立は、デザートから組み立てると話す。
「たとえば今月(10月)は〝酸味〞がテーマ。まず提供するお酒を決め、それに合わせて組み立てていきますが、余韻を大切にしたいので、クライマックスのデザートもお酒に合う〝アテ〞を意識して作ります」

楠本氏の料理が異彩を放つのは、お酒と合わせて完成する〝アテ〞という感覚で生み出されるゆえだろう。料理と酒がカクテルのように口の中で合わさることで表現される、繊細な複雑味。それが〝クスモト料理〞の真骨頂なのだ。

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「日本の食材に合う最高の食中酒は日本酒」

楠本氏の料理の重要なエレメントである醸造酒のラインアップは、ワインが約2000本、日本酒は200本。マグナムボトルで提供するグラスシャンパーニュを楠本氏が関西で広めたのは知られた話だが、日本酒は20年もの古酒や貴醸酒から生酛、山廃、生原酒、純米、吟醸、にごり酒まで種類を問わずセレクト。米の旨味が感じられる旨口を中心にそろえている。
ゲストの好みや会話、食事のペースから汲みとった1杯を、3タイプのグラスからマダムが合わせてくれる。快活な人柄ながら細やかな気配りが光り、ビギナーも緊張せず楽しい時間を過ごせる雰囲気が、世代問わず支持されるゆえんだろう。

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楠本氏に、醸造酒に惹かれる理由を尋ねてみた。
「単体で美味しく、さらに料理を合わせることで相乗効果が得られて、選ぶ食材一つで表情を変える“多彩さ”ですね。世界を見回しても、これほど幅広い温度帯で楽しめるお酒は日本酒しかない。日本の食材と相性最高の食中酒は日本酒だと思います」
類稀な感性で仕立てる〝アテ〞と、旨味がほとばしる日本酒が魅せる斬新なマリアージュ。ぜひ五感で味わってみて欲しい。

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